開けごまマイラー

30代の一児の父。ポイントサイトやクレカのポイントをマイルに交換して旅行すること、稼ぐ方法、おすすめホテルや旅行先を発信します。

【ANA】AMCフレックストラベラー登録制度で協力金(マイル)がもらえる

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こんばんは。

今日はANAのフレックストラベラー制度についてご紹介させていただきたいと思います。ANAにとっても、登録者にとってもいい制度かと思いますので、是非登録だけでもされておくことをおすすめいたします。

1.フレックストラベラー制度の概要

ANAに限らず、一般的に航空会社では一定数の当日キャンセル等を見込んでおり、本来搭乗可能な座席数を上回る予約を受け付けたものの、想定していた当日キャンセルが発生しないケースや、そもそも機材縮小等により搭乗可能客数が大幅に減少してしまうケースなど、予約している人が飛行機に乗りきれないといったケース(=オーバーブッキング)が発生します。

その場合、搭乗予定客の中から別便の振替えが可能な者を航空会社が募り、別便に振り替える代わりに協力金がもらえるという仕組みを"フレックストラベラー制度"といい、当日の別便、翌日以降の別便で協力金の水準は異なり、以下のとおり支給されることになっています。

当日  :10,000円 

翌日以降:20,000円+宿泊費+交通費

たまに空港に行くと、

「ご利用予定の機材縮小に伴い、翌日の便への振替協力をいただけるお客様を募集しています。協力者へは、本日の宿泊ホテルの提供および翌日便への振替協力金として2万円を差し上げます。」

といったアナウンスが流れているのを聞いたことがあるかもしれませんが、ずばり、この制度の話をしているのです。

忙しい時にはなかなか対応できないかもしれませんが、その後の予定に余裕がある場合などは、協力金の水準からも是非活用を検討してみてもよいのではないでしょうか。

2.AMCフレックスパートナー制度

ANAではANAマイレージクラブ会員を対象として、フレックストラベラー制度の一としてあらかじめ協力可能な者を登録する「AMCフレックスパートナー」を募集しております。

パートナーとしてご登録したからといって必ず協力しなければならないわけではなく、都合の良い場合のみ、登録者の判断で対応可能な制度となっています。

そしてこのパートナー登録制度の優れている点は、協力金の受け取り方法については現金以外にマイルでの受け取りも選択できるという点になります。

当日  :10,000円 or 7,500マイル

翌日以降:20,000円 or 15,000マイル

※なお、代替交通手段への振替えではなく、航空券の払い戻しを希望することもでき、その場合は手数料を免除のうえ、航空券購入額全額が払い戻されます。

仮に翌日以降の振替で15,000マイルも獲得できれば、羽田沖縄(那覇)間の往復特典航空券分のマイルに相当しますので、非常に魅力的かと思います。

↓公式サイトへのリンクはこちら

『フレックストラベラー制度』 | ANAマイレージクラブ

 

〇国際線の場合には座席のアップグレードがあるケースも

私の知り合いの方で、海外旅行でエコノミーからビジネスへアップグレードされたという話を実際に聞いたことがあります。

国際線の場合、予約をしている便でオーバーブッキングが発生すると、1ランク上の座席にアップグレードされることもあるようで、この場合は別の便への振替ではないのでフレックストラベラーの協力金などは発生しませんが、自分が予約したクラスよりも上のクラスの座席になるのは最高ですよね。

3.オーバーブッキングは未遂で終わるケースも多い模様

実際にオーバーブッキングの場合には、搭乗開始時刻の約30分前くらいから、ANAの地上スタッフが搭乗口近辺で、ホワイトボードにオーバーブッキングとなるかもしれないことを示す情報を書き始めます。

オーバーブッキングによる協力金やマイルを狙っている予約客は、こうした案内があった際にいち早く駆け付けることができるよう近辺でスタンバイしており、ホワイトボードやスタッフの動向を注視している模様です。

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そして、募集のアナウンスがあれば、搭乗口カウンターにいき、フレックスパートナーを希望する旨伝えることで、手続きとしては完了するのですが、実際にはキャンセル待ち等により座席の調整がついてしまうケースも多いようです。

そのため、搭乗口カウンターで申し入れたとしても、出発時刻のギリギリまで実際に振替がなされるのかどうかは分からず、出発までに調整がついてしまった場合には「座席の調整完了」のアナウンスがされ、協力を申し出た方も予定通りの便に乗らなければないません。

4.ユナイテッド航空の引きずり事件

ユナイテッド航空で起きたオーバーブッキングに起因する警官による乗客の引きずり事件をご存知でしょうか?

www.youtube.com

それにしても従業員を4名乗せるために乗客を引きずりおろす、という対応はひどいですね、、、日本では考えれません。

ちなみに、米国ではこうした飛行機のオーバーブッキング起きた場合に合法で乗客を下ろすことができるそうなのですが、日本では法的に「乗客を無理やり下ろす」ということができないようです。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか。

実際にオーバーブッキングとなる便はそこまで多いものではありませんので、遭遇する可能性は高くないかもしれませんが、ちょっと便を変えるだけで協力金だけではなくマイルがもらえるかもしれないという点では、非常に登録者にとってもメリットが大きいのではないでしょうか。

ぜひ登録してみていただければと思います。

 

 

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【シノケン】新築一棟アパートの提案を受けてきました(地方版:福岡編)

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こんばんは。

先日シノケングループが行う不動産投資セミナー+個人面談に参加し、その後東京圏の具体的な物件でのご提案をいただき見送りとしましたが、追加の面談を設定いただき、今回は地方圏(福岡)の物件にてご提案を受けてきました。

今回私が提案を受けたのは福岡の物件ですが、東京圏と地方圏の取り扱い物件の違いの1つとして、土地と建物の価格配分の違いがあると思います。(シノケンが取り扱う物件の全体価格自体に大きな差はない模様です)

シノケンの取り扱い物件に限らず不動産投資に共通する特徴ということになろうかと思いますが、東京圏は土地価格が高く建物価格が相対的に低い一方で、地方圏は土地価格が低く相対的に建物価格が大きくなります。

つまり、同じ投資価格帯であっても、建物の減価償却金額が大きくなるため、短期的な目線では節税メリットを大きく享受することができるのです。(詳細は後述します)

 

1.福岡市北物件

なお、物件が特定できないようにという趣旨で、以下に記載の情報は数字等を丸めたものとしておりますので、概ね近しいものではありますが実際の数字とは異なりますことをお含みおきください。

◇物件概要

所在地 :福岡市(箱崎駅

駅徒歩 :10分

物件価格:約96百万円(土地44百万円、建物52百万円)

戸数  :9戸(約20~28㎡ロフト付)

敷地面積:201㎡

延床面積:232㎡

◇資金計画

平均家賃:5.25万円(共込)

自己資金:約350万円(登記費用、ローン手数料等)

借入金 :約98百万円(物件価格+登記費用等)

金利  :1.8%(変動金利

月額収入:47.25万円(年間567万円)

返済額 :31万円(団体信用生命保険付)

月額経費:約8万円(管理手数料、リフォーム積立費用、共益費用等)

月額利益:約7.3万円(年間87.5万円)

※別途、不動産取得税100万円、固定資産税42万円

→超概算でNOI利回り4.3%弱※

※【年間収入ー経費(管理費等)ー固都税ー損害保険料】/物件価格

 

2.減価償却について

木造アパートの耐用年数は22年と法律で決められておりますので、SRC造のマンション等に比べて減価償却のスピードが高くなります。

なお、シノケンの取り扱い物件は、建物のうち建物付属設備の金額等の内訳までは開示しておらず、建物価格全体にシノケンが開示する設備割合等を掛けて減価償却費を算出することとなります。(躯体は22年、空調設備〇年などど決まっています。)

ちなみに、シノケン側で減価償却費のシミュレーション等は作成してくれますので、税務メリットまで含めて物件の取組について検討が可能となっており、今回の物件の場合ですと、当初10年間の減価償却費は約△270万円/年となっていました。(設備等の耐用年数が躯体に比べて短いため、減価償却費は少しずつ減っていき、22年後には0円となります)

これにより、当初10年間はキャッシュフロー上は収支シミュレーション上はプラスとなる一方で、税務上は損失が約数十万円発生することとなりますので、確定申告により数十万円分にかかる税金分が還付されることとなります。

その他、不動産投資にかかる経費(交通費や管理会社との飲食代等、一定の税務上許される費用)を控除することによって、サラリーマンなど他の収入がある場合にはさらなる節税対策も可能です。

■当初5年間の税務申告収支について

→平均して約△45万円の損失発生

所得税率が20%とすると9万円が確定申告により還付される。 

(その他に一切経費を計上しない場合)

 

3.投資可否について

<良い面>

・昨今の不動産マーケットの上振れから、区分マンション等ではキャッシュフローがマイナスあるいはトントンである物件が多いなか本件はプラスを実現しており、かつ減価償却による節税(税金還付)まで含めると一定のキャッシュフローが見込める。

・福岡は人口増加全国第一位で九州では一人勝ちのエリアであり、福岡空港から天神、博多といった中心地が近くアジアの玄関口てきな位置づけであること、国家戦略特区に指定されており今後も人口増加や資産価値向上が見込まれること、天神ビックバンなどにより主要エリア(天神地区)での開発が進んでいることなどから、住宅地としてのニーズは底堅いと考えられる。

・賃料水準は仲介会社あてリサーチした周辺相場の平均値から算出された保守的な水準となっており、また定額リフォーム費用を定額経費計上しており、予期せぬ頻繁な入退去等による原状回復費用などに起因する収支の悪化リスクが低い。(積立額以上の原状回復費用が発生した場合はシノケン負担となる仕組み)

 

<悪い面>

・まず不動産価格に対して固都税を差し引いた後の手残りの金額が約45万円程度と、非常に低い水準であり、フルローンで約1億円の借金をして取りに行く利益水準ではない。(毎月4万円程度であれば節約等で捻出可能な範囲)

・そして経費のうち管理手数料は5%と概ね妥当な水準で設定されているものの、共益費として月額約3万円をオーナーが負担することとなっており、使途としては入居者のためのインターネット回線の月額利用料であるとのこと。にもかかわらず賃料の上振れには反映されていない。(東京と同様)

・NOI利回りも4.2%と日本不動産研究所の投資家調査で得られている水準より非常に低く、物件価格が高止まりしている。

・戸数も9戸であり、10戸以上でないため(事業的規模とみなされないため)、本物件のみの取組みでは青色申告による控除や専従者への給与支払いの経費計上が認められない。

<その他>

・サブリ―スの仕組みも導入可能であるが、年間利益は減少し、賃料改定(値下げ)のリスクは排除できない。

・物件の管理はシノケンが行う前提で融資を組むため、最初は管理委託契約を必ず締結しなくてはならない。また、途中でシノケンの管理を外すことができるが、賃料2か月分の違約金が発生する。

 

【総評】

・結論としては、1憶円のローンを組んで得られるキャッシュフローがたかだか45万円程度であり、二棟、三棟と増やしてキャッシュフローを膨らませていくといった不動産投資における勝ちパターンを描きづらい。空室発生時にはキャッシュフローがマイナスになるリスクもある。

・ある程度まとまった自己資金があり、金利上昇時に繰り上げ返済による金利上昇リスクをコントロールできる場合や、さらに融資条件がよくなる場合、または高年収で節税メリットを最大限に享受できる場合等は検討の余地があるが、私のような一般人にはリスクにあうリターンが見込めない。

・東京圏の物件と比して減価償却による節税メリットを受けやすいものの、空室リスクは相対的に高い。物件価格が5000万円程度で最終的なキャッシュフローが50万円~100万円程度あれば検討可能か?

 

いかがでしたでしょうか。少しでも不動産投資を検討するうえで参考になればと思います。

 

以上です。

 

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マンション投資におけるサブリースは必要か? - 《FP1級》ぽこごまの保険・不動産・お金のこと

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【シノケン】新築一棟アパートの提案を受けてきました

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こんばんは。

先日、シノケングループが行う「不動産投資セミナー+個別面談」で、シノケンの企業概要・特徴や収益モデルのイメージ等の説明を受けましたが、より具体的な話が聞きたい!と思い、担当者に追加面談を設定いただき先日具体的な物件の紹介を受けてきました。

この会社は土地を仕入れてきて、(既存建物があれば解体のうえ)一棟アパートを建築し、個人あてに収益物件として販売、その後の入居者付等の管理まで一元的に行うサービスを提供しています。

物件はすべて「三大都市圏+福岡・仙台」という需要の高いエリアに絞っており、駅からの徒歩10分圏内の物件に限定しています。

今回ご提案いただいた物件も、駅チカの好立地で手堅い物件でしたが、価格目線や収益目線が合わずに見送りといたしました。

提案を受けた物件のうち、詳細の開示は控えますが、概要として1物件について紹介させていただきたいと思います。 

1.物件概要(東京都北区)

なお、物件が特定できないようにという趣旨で、以下に記載の情報は数字等を丸めたものとしておりますので、概ね近しいものではありますが実際の数字とは異なりますことをお含みおきください。

※なお、提案を受けるタイミングによっては、フルローンの取扱いが難しい場合があります。(環境変化等により)

◇物件概要

所在地 :北区赤羽あたり(埼京線沿い)

駅徒歩 :9分

物件価格:約1憶円(土地61百万円、建物40百万円)

戸数  :8戸(約10㎡ロフト付)

敷地面積:90㎡

延床面積:108㎡

◇資金計画

平均家賃:5.95万円(共込)

自己資金:約350万円(登記費用、ローン手数料等)

借入金 :約1憶円(フルローン)

金利  :2%(変動金利

月額収入:47.6万円(年間571万円)

返済額 :34万円(団体信用生命保険付)

月額経費:約8万円(管理手数料、リフォーム積立費用、共益費用等)

月額利益:約6万円(年間73.5万円)

※別途、不動産取得税60万円強、固定資産税20万円強

→超概算でNOI利回り3.7%弱

 

2.物件の良い面・悪い面

<良い面>

・昨今の不動産マーケットの上振れから、区分マンション等ではキャッシュフローがマイナスあるいはトントンである物件が多い中、(一棟であり出やすいのは当然ですが)プラスを実現している。

・賃料水準は仲介会社あてリサーチした周辺相場の平均値から算出された保守的な水準となっており、また定額リフォーム費用を定額経費計上しており、予期せぬ頻繁な入退去等による原状回復費用などに起因する収支の悪化リスクが低い。(積立額以上の原状回復費用が発生した場合はシノケン負担となる仕組み)

 

<悪い面>

・まず不動産価格に対して固都税を差し引いた後の手残りの金額が約50万円程度と、非常に低い水準であり、フルローンで1億円の借金をして取りに行く利益水準ではない。

・新築時は立地等も含めて問題なく入居付が可能と考えられるが、20年後に同様に募集が出来るかというと難しい。

・経費のうち管理手数料は5%と概ね妥当な水準で設定されているものの、共益費として月額約3万円をオーナーが負担することとなっており、使途としては入居者のためのインターネット回線の月額利用料であるとのこと。にもかかわらず賃料の上振れには反映されていない。

・NOI利回りも3.7%と日本不動産研究所の投資家調査で得られている水準より非常に低く、物件価格が高止まりしている。

・戸数も8戸であり、10戸以上でないため(事業的規模とみなされないため)、本物件のみの取組では青色申告による控除や専従者への給与支払いの経費計上が認められない。

<その他>

・木造アパートにサラリーマン等の共通の特徴として、減価償却期間が短いため、キャッシュフロー上はプラスでも税務上の損失を発生させることによって確定申告により税金の還付を受けられる。

・サブリ―スの仕組みも導入可能であるが、年間利益は微減し、賃料改定(値下げ)のリスクは排除できない。

・物件の管理はシノケンが行う前提で融資を組むため、最初は管理委託契約を必ず締結しなくてはならない。また、途中でシノケンの管理を外すことができるが、賃料2か月分の違約金が発生する。

 

3.総評

・結論としては、1憶円のローンを組んで得られるキャッシュフローがたかだか50万円程度であり、二棟、三棟と増やしてキャッシュフローを膨らませていくといった不動産投資における勝ちパターンを描きづらいため、取組みは不可。

・ある程度まとまった自己資金があり、金利上昇時に繰り上げ返済によって金利上昇リスクをコントロールできる場合や、さらに融資条件がよくなる場合(富裕層など)、または高年収で節税メリットを最大限に享受できる場合等は検討の余地がありますが、私のような一般人にはリスクにあうリターンが見込めない。

 

いかがでしたでしょうか。シノケンは非常に速いスピードで成長を遂げておりますが、実際の取扱い物件については、同じ物件であっても取組める方(取り組むべき方)とそうでない方の差があるかと思います。

不動産投資を検討するうえで、検討の視点等、少しでも参考になれば幸いです。

以上です。

 

↓関連記事

マンション投資におけるサブリースは必要か?

【シノケン】不動産投資セミナーと個別面談でお小遣い(15000円)稼ぎ

 

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マンション投資におけるサブリースは必要か?

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こんにちは。

今日はマンション投資における"サブリース"について、その仕組みや必要性などを考察してみたいと思います。

昨今、マンション投資の営業などにおいて、空室リスクを排除できるとするサブリースの仕組みが多く取り扱われ実際に勧められることが多いのですが、果たして本当に必要なのでしょうか?

1.マスターリースとサブリース

投資用不動産としてマンション等を賃貸する場合に、建物を一括して賃貸し、その賃借人が実際の賃借人にさらに賃貸する方法があり、この場合の一括の賃貸借をマスターリースといいます。そして、マスターリースによって賃借した者が実際の賃借人に賃貸することをサブリースといいます。

マスターリースによって、不動産所有者(オーナー)は賃貸業務をアウトソーシングし、賃借人はサブリースによって不動産の賃貸経営を行なうこととなりますので、オーナーは一括賃貸先に一定のフィーを支払うこととなります。

メディア等でも、サブリースによってトラブルとなった事例が紹介されていたりしましたので、ご存知の方もいらっしゃるかとは思いますが、よくあるトラブルのケースとしては次のようなものが挙げられます。

 

2.サブリース契約でよくあるトラブル

例えば、1室6万円で8室あるアパートを建てた場合、満室時の家賃収入は6万円×8室=48万円/月となります。このケースでサブリースの仕組みを適用するとして、フィーの水準は募集難易度によってケースバイケースではありますが、例えば満室時家賃の85%程度を一括賃借人がオーナーに支払うこととします。

つまり、オーナーは物件が満室でも空室でも、満室時の85%の家賃である40.8万円を得ることができることになりますので、仕組みだけをみると、空室リスクを排除できるという点では魅力的と思うかもしれませんが、長期的な目線で見たときにサブリースに隠れているリスクが見えてきます。

問題は元となるマスターリース契約の“賃料改定(値下げ)”にあります。

物件の劣化や周辺環境の変化等により、賃貸物件としての適正家賃が下落してしまった場合に、一括賃借人からは賃料の値下げを申し入れられることがあります。これにより当初想定していた収入が得られず、収支として赤字となってしまうというようなケースがあるのです。

 

3.サブリースは必要なのか?

これは完全なる持論になってしまいますが、サブリースはメリットもありますが、基本的にはやるべきではないと思っています。サブリースをすることで、月々のキャッシュフローは下落しますし、空室リスクは排除できるもの、将来的に家賃を減少させられるリスクも考えると、オーナーにとっては総合的な収支の悪化要因になるケースがほとんどだと思います。

サブリースは取り扱う事業者が必ず得をするからこそ成り立つのであり、ある意味、サブリースと生命保険はビジネスモデル・考え方が似たようなものかと思いますが、サブリースで排除可能な空室リスクは、しっかりと入居が見込める物件を選定することによって、ある程度自身で排除可能なリスクであると考えられます。(一方、生命保険は排除が難しいリスクであると言えます。)

地方の物件など、自身で空室リスクを排除することが困難な物件もあろうかと思いますが、都内と地方の物件を比較すると、空室リスクが高い分当然にサブリースの仕組みにかかるフィーは地方の方が高く、逆に都内の物件はフィーが低いのが一般的です。

つまり、肝心の空室リスクが高くサブリースの仕組みを導入するメリットがありそうなものほどお高くつくということです。

 

4.まとめ

実際に、サブリースを導入することによって予期せぬ空室リスクを排除できることがあるのも事実であり、一概にサブリースを悪とするのは少し違うかと思います。

一方で、基本的には不動産投資において非常に重要な要素であるインカムゲインの最大化をねらうのであれば、サブリースに頼るのではなく、物件の目利き等により空室リスクをコントロールし、利回りを追求していくべきである考えます。

 

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老後に“1億円”必要というのは嘘

こんにちは。

『老後』というと、人によって、まだまだ先のことと考えている方、いよいよ老後が見えてきたぞという方、現在老後真っただ中ですけど何か?という方、さまざまな方がいらっしゃるかと思います。

ですが誰しも、「ゆとりある老後」を送りたいと思っていることには変わりなく、老後にどの程度のお金が必要になるか考えて見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。

一方で、その「ゆとりある老後」に関する定義・概念・金額は色んな語り手によってまちまちであることが多く、どれを信じたらいいのか分からないという方もいらっしゃるかと思います。

今日は私なりの「ゆとりある老後」について、かみ砕いて考えて見たいと思います。

1.ゆとりある老後には“1億円必要”説の真実

「ゆとりある老後には“1億円”のお金が必要」。というフレーズを雑誌やネットニュースで目にし、驚いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この数字は、公益財団法人生命保険文化センターが全国の18~69歳の男女約4000人を対象に行った、老後にどの程度生活費が必要かというアンケートに対し、回答の平均が約35万円/月であることから算出されています。

厚生労働省が公開した「平成29年度簡易生命表」によれば、日本人の平均寿命は過去最高を更新し、男性は81.09歳、女性が87.26歳となっています。

必要な生活費が約月35万円ということは、1年間なら420万円ということになり、上記年齢はあくまで“平均”年齢ですので、少し長めに見積もって老後の期間を65歳~89歳の25年間とすると、420万×25で1億500万円の生活費が必要にとなる計算というわけです。

要するに月々35万円の生活をするような人であれば、保守的に90歳まで生きるとすると1億円もかかってしまいますよ、ということです。

では本当に月35万円も必要なのでしょうか?内訳は次のとおりと考えられています。

◇ゆとりある老後の生活費(35万円)の内訳

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これはあくまで、老後に夫婦2人で生活していく前提で、各項目についてアンケートに基づき平均的な金額を算出していったものですので、それぞれの家庭で、そもそも要らない項目や追加すべき項目、各項目ごとの金額の大小はあると思います。

そこで、私の今の生活費を参考に、老後は持ち家となる前提にて、老後に必要な生活費の見通しを以下のとおり精査してみました。

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<前提>

定年退職金でマンションを一括購入し固都税のみ支出する前提です。また生活費等の現行もかかっている費用についてはほぼ同額+αを計上し、医療費等は現行はあまりかかっていませんが保守的に平均値を計上しています。

ゆとりある老後の生活費がどの程度かを参考にすることはいいとして、自身のライフスタイルやかなえたい目標によって見積もるべき金額は当然に違ってきますので、現時点での想定で、一度どの程度の生活費がかかるかを計算してみるとおもしろいかと思います。

私の場合、28.7万円×12ヵ月で年間あたり344万円、25年間で約8,600万円となりますので、千万単位で必要額に差がでました。

2.年金との差額

サラリーマン(第2号被保険者)の場合の年金額を見ていきたいと思います。

サラリーマンは老齢基礎年金(満額で78万円)に加えて老齢厚生年金を受け取ることができますが、もらえる年金額はサラリーマンとしての給料が一生涯でどの程度だったかによって決まります。

齢厚生年金部分について、ざっくりともらえる金額を見てみたいと思います。

※以下では、平成15年4月以降にサラリーマンになった方を想定して記載していきます。

◆基本的な考え方

「平均標準報酬額」×「0.005481」×「被保険者としての月数」

被保険者期間中の、月々の給料+ボーナスの総額を平均した月額

【ケース1】22~60歳まで勤続し、38年間の平均年収が600万円(50万/月)

 500,000円×0.005481×456(38年×12ヵ月)=1,249,668円

【ケース2】22~60歳まで勤続し、38年間の平均年収が960万円(80万/月)

 800,000円×0.005481×456(38年×12ヵ月)=1,999,468円

【ケース3】23~30歳まで勤続し、7年間の平均年収が360万円(30万/月)

 300,000円×0.005481×84(7年×12ヵ月)=138,121円

一生涯の平均報酬月額を見積もるのは難しいかもしれませんが、例えば20代の平均年収が400万円程度、30代の平均年収が500万円程度、40代の平均年収が600万円程度、50代の平均年収が700万円程度であったとすると、一生涯の平均年収は大概算で550~600万円程度と見積もることができます。

なお、計算式中にでてくる「0.005481」という数字は、厚生年金額を算出するうえで定められている係数になります。

夫婦2人の老齢基礎年金(概算150万円)と併せると、概算で以下のとおりの年金を受給することができます。

【ケース1】275万円/年→(65~89歳で)6,875万円

【ケース2】350万円/年→(65~89歳で)8,750万円

【ケース3】160万円/年→(65~89歳で)4,000万円

※簡便的に年金にかかる税金は考慮していません。 

3.まとめ

老後に必要なお金について、まずは自分の場合はどの程度になるのか?そして各給与体系や年金制度が継続する前提での試算にはなってしまいますが、どの程度年金を見込むことができるのか?といった点をしっかりと確認することが、“老後への備え”の第一歩となるのではないかと考えています。

備えあれば憂いなしではありますが、やみくもにお金を貯めるのではなく、目標感を持ってライフシミュレーションを行うことで、より納得のいく備えができるのではないでしょうか。

マンション投資や生命保険の営業等でも、ゆとりある老後を送りたいですよね?とったセールストークがよく使われますので、その際にぜひ、こういった考え方でがあったなということを思い出していただければ嬉しいです。

 

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日本生命浜松町クレアタワー(H30/8月竣工)を見てきました/浜松町駅前再開発

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こんにちは。

今年(2018年)8月に竣工した日本生命浜松町クレアタワーにぷらっと立ち寄ってきましたのでご紹介させていただきたいと思います。

日本生命浜松町クレアタワーは、日本生命と大林組が東京都港区のJR「浜松町駅」近くに新設したビルで、地下鉄大江戸線・浅草線「大門駅」直結となっています。

◇計画概要

名 称:ニッセイ浜松町クレアタワー

所在地:東京都港区浜松町二丁目5番2他(地番)

交 通:「大門」駅直結、「浜松町」駅徒歩2分

規 模:地下3階、地上29階

高 さ:156m

延 床:99,251㎡

竣 工:2018年8月

総貸室:15,700坪

基準階:約790坪

天井高:2,800㎜

設 計:日建設計(実施設計は大林)

施 工:大林・大末・太啓・岩田地崎JV

約800坪の無柱空間は小割り化等も含めて多様な企業のニーズに応えることが可能であり、浜松町から羽田空港へは空港快速を使えば約15分程度で行くことができるというアクセスの良さは魅力かと思います。

山手線や京浜東北線で、品川駅と東京駅まで10分もかからずに到着します。また全国各地への新幹線もサクッと乗ることができるのも魅力です。都営大江戸線や浅草線の大門駅からは、都内の広範囲にダイレクトに行くことができる点もメリットといえます。

◇主なテナント(公表されているもの)

〇オリックス関連企業
〇日本生命 (自社利用されるようです)
〇資生堂ジャパン
〇朝日放送
〇アイリスオーヤマ
〇シノケングループ※

※先日シノケンの不動産投資セミナーに参加した際に、セミナー終了後の担当者との面談時「(今年の)11月からクレアタワーなんですよ~」とおっしゃっていました。どうやら1フロア(800坪)借りるようです。「資生堂の綺麗な人と知り合いたいですわぁ~」とかなんとか言っていましたので、日生さんならビル単位でのイベントとかやってくれるんじゃないですか!?と適当に答えておきました。

 ↓ご参考です。

www.open-goma-miler.com

 

↓エントランスのピロティの天高が高いと、ビルとしての重厚感を感じます。
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最大790坪の無柱空間のオフィスフロアや大型カンファレンス、商業施設で構成される最新鋭のハイグレードビルで、ハイブリッド制振構造や72時間の非常用電源設備を採用、中間階機械室を7~8階に設置したりするなど(地下に設置すると水害リスクがある)、万全なBCP(事業継続計画)対策を講じています。

今年は豪雨・台風・地震と災害が続いており、北海道では大規模な停電も起きましたので、企業としてはますますビルとしてのBCP対応力を求めるニーズが高まっていくかとおもいます。


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生命保険会社は機関投資家としてお客さまから預けられた保険料の資産運用を行いますが、マイナス金利導入以降、従来国債等が主であった各社のポートフォリオの見直しが求められています。

既存ポートフォリオのうち国内債券を外国債券に振り分ける、といった配分見直しが各社の主な対応となりますが、不動産投資についても高利回りを稼げるアセットであることから、これまでの残高削減の流れから一転し、新規投資等によりポートフォリオに占める配分を増やしていこうという動きが出てきています。

日本生命については300本のビルを所有し、三菱地所・三井不動産に次ぐデベロッパーとしての存在感が依然としてありますが、今後は他生保についても不動産業界における存在感が増していき、一昔前のようなデベロッパーとしての生命保険会社の機能が戻っていくのではないか、と期待しています。(銀行等でも店舗の統廃合、駅前再開発等の動きが出てきているかと思います。)

↓浜松町駅前再開発

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クレアタワーは上記図ではB街区に位置しておりますが、浜松町の駅前は一体的な再開発が計画されており、隣接するA街区では南館がすでに着工を開始しています。2020年には現・世界貿易センタービルの解体がスタートし、2025年にはA街区全体が竣工する予定となっています。

 

浜松町に限らず、今後10年間で見えている再開発事業だけでも、東京では数多くの計画がありますので、引き続き注視していきたいと思います。

 

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渋谷ストリーム/渋谷駅前再開発

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今月9月13日に開業した渋谷ストリームにぷらっと立ち寄ってきましたので概要を纏めたいと思います。

これまでも本再開発に関するリリース等で外観のイメージパースは見たことがありましたが、実際にビル外観を見てみると、如何にもクリエイティブな人が集まっていそうな作りでした。

以下にご覧のとおり、渋谷駅前では大規模再開発が順次進行しており、東急グループが手掛ける渋谷駅前再開発として、2012年に開業済の渋谷ヒカリエに続き、渋谷ストリームは注目の大型再開発プロジェクトとなっています。

◇渋谷駅周辺の再開発/配置図

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渋谷スクランブルスクエア、道玄坂一丁目駅前地区、渋谷駅桜丘口地区といった整備が完了すれば、渋谷駅前の風景は大きく変わることになろうかと思います。

 

 ↓ちなみに渋谷ヒカリエ(2012年竣工)はこちら。

こちらはおいしい飲食店が結構入っていて、恵比寿でルームシェアしていた時はヒカリエにはちょくちょくお世話になっていました。渋谷といえば駅から北側のイメージが強いですが、こうした再開発が続くことにより、南口方面へ人の流れが増えていくことかもしれません。
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◇渋谷ストリームの概要

事業者:東京急行電鉄㈱ほか
所在地: 東京都渋谷区渋谷三丁目21番 外
用 途:事務所、店舗、ホテル、ホール、駐車場等
延 床: 約116,700㎡
階 数:地上35階/地下4階
高 さ:約180m
設 計:㈱東急設計コンサルタント
施 工:JV(東急建設㈱・㈱大林組

「渋谷ストリーム」は商業フロア、渋谷ストリームエクセルホテル東急、オフィスフロアで構成されており、上記配置図からも見て取れるかと思いますが、渋谷川沿いを一体的に整備しており、都会のなかでも自然を取り入れつつ一体的に整備を行っています。

約900坪の商業施設のほか、最大収容人数約700名規模のホール、12室を備えた渋谷最大級(約330坪)のカンファレンス、昨今の最新鋭のビルにはよくありますが、さまざまなプログラムや企業とのコラボレーションの機会を提供するインキュベーション施設等も備えています。

渋谷川沿い整備の様子。市街地再開発事業においては、周辺地域への貢献要素が評価され、再開発ビルとしての容積率の割増し(=法律上の決まりより高い建物が建てられる)を受けることがよくあります。

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川の両サイドから水が流れる「壁泉」。高度処理された再生水を放水しているとのことで、川沿いには風が吹き抜けており、渋谷ストリーム前の広場や遊歩道は夏場等は特に涼しげなスポットとなり注目を集めそうです。

私は個人的にはそこまで気にならなかったのですが「川のにおいが気になる」といった意見もあるようで、渋谷のような大都会の課題の一つである、“におい問題”がこちらでも浮上しているようです。

さらに、旧東横線線路跡地を整備した遊歩道は、今回同時に開業したもう1つの複合施設「渋谷ブリッジ」へと通じており、渋谷と代官山方面を結ぶ新たなルートとなります。

渋谷ストリームの14階以上のオフィスフロアには、グーグル日本法人が本社機能を置くことでも注目を集めています。渋谷ヒカリエにはDeNAが入居しており、また渋谷スクランブルスクエア(2019年9月竣工予定)にはバチェラーで有名なサイバーエージェントミクシィの入居が決定しているなど、IT企業が集積する予定です。

この再開発ビルの狙いの1つとして「新たな人の流れをつくる」ことがありますが、こうしたIT企業の集積により生まれるイノベーション、あらたな価値創造も大きなコンセプトの一つのようです。

飲食店などが並ぶ2階の通路は、かつての東横線渋谷駅の「かまぼこ屋根」をモチーフとしたデザインの通路で渋谷駅と結ばれており、これまで道路によって隔てられたイメージの強かった駅南側への新たなアクセスとなります。

◇商業フロア。各店舗ニューオープンということで胡蝶蘭が店外に飾られておりました。
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比較的天高が低く、竣工間もなく人が多かったこともあって、少しごみごみした印象だなぁと感じました。
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オフィスエントランスへと続くエスカレーター
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商業フロアへと続くスペース。内観は現代的な印象の作りこみとなっていました。外気が触れる仕様ですので、夏場・冬場はしんどいかもしれません。
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いかがでしたでしょうか。

これまでは北側の印象が強かった渋谷ですが、渋谷ヒカリエの竣工で若者の人の流れが少し変わり、今回の渋谷ストリームの竣工により渋谷川沿いが整備されたことで、周辺の回遊性の向上し、渋谷駅南側の利便性はさらに高まっていくのではないかと思います。

かつて、渋谷と恵比寿の間に住んでいたことがあり、渋谷南側(恵比寿北側)の辺りは大都市の周辺にも関わらず、意外と人通りも少ないエリアがあったりしたのですが、今後の再開発によっては、さらに南側への人の流れが生まれ、街の雰囲気にも影響があるかと思います。

引き続き、渋谷駅周辺の再開発には注視し続けていきたいと思います。

  

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