大手生保・ネット生保のどちらに入るべきか?【付加価値とコストの比較】
こんばんは。
今日は大手生保とネット生保について、どちらに入るべきかを考えたいと思います。もちろん一長一短であり、保険の加入を検討している方によって答えは変わってくると思います。本ブログでは、どのような人がネット生保に入るべきか、どのような人が大手生保に入るべきかを考えたいと思います。
まず、大手・ネットのそれぞれの特徴は以下のとおりです。
●大手生保の特徴
<メリット>
・加入時に営業担当からコンサルティングを受けられる。
・自分に必要な保障額を適切に算出することができる。
・営業担当のアフターフォローにより、定期的に保険の内容や最新情報を確認、保障内容の見直しができる。
・病気やケガなどの際に給付金の請求漏れが少なくなる。
<デメリット>
・保険料が高い。
・営業担当の当たり外れが大きい。
●ネット生保の特徴
<メリット>
・保険料が安い(3000万円の定期保険で比較すると大手生保の半額程度)
・営業担当と関わらなくて済む
<デメリット>
・自分で適切に保障金額を設定する必要がある。
・病気、ケガの際に請求漏れしやすい。
・アフターサービスがない。
ざっとメリデメを羅列してきましたが、結論として、生命保険に加入する際に保険料をとにかく抑えたい人、人から教えてもらう必要がないくらい保険に詳しい人は断然ネット生保がおすすめです。一方で、保険のことが良く分からない人・少々割高でも良いから保障内容について納得したうえで充実した保障をつけたい人は大手生保がおすすめだと思います。また、知り合いに大手生保で働いている人がいて、その人に任せたいというような場合も後者を選択していいと思います。あと、数億円単位で資産をお持ちの方(富裕層)は、そもそも生命保険に加入する必要自体ほとんどないです。
近年、コスト優位でネット生保に加入する人が多くなってきておりますが、私が一番懸念しているのは「万一の時に必要なだけの保険金が準備できていない」状況に陥ることです。保険料を抑えることは重要ですが、さらに重要なのは適切な保険金額を設定することだと考えます。とりあえず3000万円くらいの保障をつけておけばいいかな、と感覚値で保険金額を設定すると、いざという時に残された家族を守ることができません。場合によっては、結果オーライとなることもありうるかと思いますが、最愛の家族の人生を守るために、ぜひ真剣に考えてみてほしいと思います。
では、必要な保険金額(「必要保障額」と言います。)はどのように設定されるか分かりますでしょうか?
基本的な考え方は、
【必要保障額】=【①遺族の今後の支出総額】ー【②遺族の今後の収入総額+③貯蓄】
となります。
①を算出するにあたっては、生活費・家賃、子ども人数や将来は私立大学に行かせてあげたいか、結婚式の費用を援助してあげたいか、などライフプランや将来の夢を考える必要があります。今の生活費が月いくらかかっているかを把握していない人も少なくないのではないでしょうか?
②を算出するにあたっては、遺族年金はいくらもらえるのか、遺族はフルタイムで仕事できるのか(子育ては?)、不動産収入やその他の収入は見込めるのかなどを保守的に見積もる必要があります。
また、必要保障額は、現時点と50年後で果たして同じでしょうか?仮に人生が100年だった場合に、「30歳時点で残りの人生に必要な額」と「80歳時点で残りの人生に必要な額」は当然ながら違います。
他にも、保険に加入するうえで、終身保険と定期保険の違いやメリデメ、生命保険料控除とは?、高額療養費制度とは?などなど、ここでは書ききれないくらい色んな知識が必要となり、大手生保では、こういった保険や金融に関する情報・コンサルティングを受けられるという点は、大きな付加価値であると言えると思います。
そうは言っても保険はマイホームの次に高い買い物だ、と言われるくらいですので、付加価値はいらないからコストを下げたいという考えもあるかと思います。ネット生保を選択することによる保険料削減の経済メリットはやはり大きいです。
一概にどちらが正解かは言えませんが、それぞれのメリデメを十分に理解したうえで決断することが一番の正解なのではないでしょうか。納得した答えであれば、どちらを選択しても正解だと思います。
併せて、インターネット社会の発達により、人間関係が全体として希薄化しているなかにおいても、人と人との繋がり・家族を想う気持ちは忘れてはいけないな、と感じる今日この頃です。
以上